掲示板

2016年06月05日

献立紹介

【鯛のレモン麹漬け&味噌漬け】愛媛県・岩城島

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瀬戸内海の鯛は有名ですが、中でも小島の多いこの地域は潮の流れが早く、
身の引き締まった美味しい鯛が獲れます。
保存料などを一切使用せずに加工する岩城島の浦安水産さんの鯛をご用意致しました。

文 佐藤 喬
写真 幸 秀和

2016年06月05日

献立紹介

【トマトと赤玉ねぎのマリネ】愛媛県・岩城島

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岩城島の美味しい野菜といえば名前が挙がるのが岡野農園さん。
春のトマトは塩のみで食べるのがよく、今頃の季節だとサラダやマリネで食べるのが
おすすめとのことでした。トマトの品種は「麗容」で、深い酸味とコクが特徴です。

文 佐藤 喬
写真 幸 秀和

2016年06月05日

献立紹介

【レモンポークのソーセージ】愛媛県・岩城島

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瀬戸内の潮風を浴びて育った松浦農場さんのレモンポークは、飼料に無農薬のレモンを配合しています。肉質の最大の特徴は、ジューシーで脂が甘いこと。

文 佐藤 喬
写真 幸 秀和

2016年06月05日

献立紹介

【タモリ(瀬戸鯛)の煮付け】愛媛県・岩城島

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タモリの名前の由来は、見た目が武士のように勇ましく見えることから、
壇ノ浦の戦いに登場する平知盛(とももり)の生まれ変わりとして、トモモリからタモリに訛ったとのこと。瀬戸内海を代表する上質な脂がのった白身魚です。

文 佐藤 喬
写真 幸 秀和

2016年06月02日

行商日記

行商日記 第16回

販売初日、用意した岩がきの数は100個。

朝から夕方まで販売する予定だったので、
大体1時間に10個くらい売れたらいいなという、
道端で水たまりをチャプチャプするようなゆるやかな気持ちで
ぼくは販売に臨んでいました。

「すいません、岩がきふたつください」

最初のお客様は大阪から遊びに来たという20代のカップル。
隠岐ってどこにあるんですか、とか、岩がきって初めて食べるんです、とか
和気あいあいとした会話を繰り広げているうちに、自然と行列が出来はじめた。

その行列は、夕方の仕事終わりの土砂降りのように激しく唐突で、
瞬く間に30人ほどがズラリと岩がきを求めて並び始めている。

やばい、この状況は想定していなかった。
ぼくの笑顔は急速に引きつり、震える手でバーベキュー台に岩がきを乗せ始める。

岩がきを開けるのが慣れていないとか、行商をするのが今日はじめてなんです、
という甘い言い訳はこのズラリと並んだ行列のお客様には一切通用しない。
並んでいる全員がぼくの岩がきを開ける手元を眺め、ニヤニヤしている気がした。

こういう時、人間は未知なる力を発揮するものである。

ぼくは、岩がきにありがとう、ありがとう、ありがとうと高速の念仏のように唱え、
岩がきの貝柱の位置も、もはや透視できるかのように察知する能力を開花し始めた。
火事場の馬鹿力とはこういうことを言うんだな、とぼくは悟りの境地に入りはじめる。
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こうなったら、後はノリノリである。

岸和田のだんじり祭りの屋根の上に乗っている人のごとく、
ぼくはお祭り気分で岩がきを開けまくり、約1時間ほどで100個の岩がきを捌ききった。
空手の百人組手のように、一人一人のお客様と対峙し、
大きな事故もなく岩がきを販売しきった感動と心地よい疲労。

「もしかしたら、販売の天才かもしれない」

そんな不遜な思いが頭をよぎるも、この半年後、
ぼくは精神が崩壊するほど手痛い思いを味わうことになるとは
知る由もありませんでした。

文 佐藤 喬
写真 幸 秀和

2016年05月27日

お知らせ

【営業時間変更のお知らせ】

6月1日 18:00〜22:00(L.O.21:00)
棚卸し作業のため、ディナータイムからの営業となります。

ご来店を予定されていた皆様には

ご迷惑をおかけいたしますが、
宜しくお願い致します。

2016年05月24日

お知らせ

【来月は愛媛県・岩城島】試食会始まりました!

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来月は、愛媛県・岩城島が特集されます。青いレモンの島として有名で、それにちなんだ「レモンポーク」「レモンジャム」「レモンケーキ」などがあります。
岩城島に滞在中のスタッフからの情報で、「レモン懐石」といったものまであるそうです。
どんな島の恵みが届くのでしょうか。宅配便が来るたび、店内のスタッフも盛り上がっております。

写真 文
幸 秀和

2016年05月22日

お知らせ

【ワーキングツーリズム始まりました!】島根県・隠岐島(海士町)

隠岐は雄大な景観と豊かな歴史文化をあわせ持つ場所です。自然と共に生き、文化と歴史を大切にしてきた暮らしの中にこそ海士らしさが集約されています。私たちはこれまで観光を通して海士らしさを感じて頂くにはどうすれば良いかを常に考えてきました。その結果、海士の全てを知って楽しんでいただくには実際に暮らしの中に入っていくのが最良だと私たちは考えました。空き家となっていた民家でシェアハウスをしながら島の産業を支える仕事をすることで海士の一員として海士らしさを感じていただきたいと思っております。これまでの観光の形態では体験できなかった暮らしを中長期の滞在を通して堪能してみませんか。

【海士の島旅】詳細はこちら
http://oki-ama.org/news/3548.html

2016年05月14日

行商日記

行商日記 第15回

岩がきと悪戦苦闘しているぼくの目の前に現れたのは、海士町とつながりのあるSくん。
カクカクシカジカと今置かれている現状を伝えると、「俺、開けられるよ」と一言。

左手に岩がきを持ち、右手にカキ用ナイフを持ち、栓抜きでビールの蓋を開けるように
Sくんはいとも簡単に岩がきの口を開いた。

「すごい、魔法みたいだ」
「簡単だよ。貝柱を切ればいいんだから」
「貝柱ってどこにあるの?」
「大体ここらへんかな」

Sくんが岩がきのお腹の右下あたりを指差している。

ぼくも見よう見まねで、岩がきの右下あたりに狙いを定めてナイフを突き刺す。
でも全然コツがつかめず、何度も突き刺しては中身がぐちゃぐちゃになってしまった。

ぼくは新しい物事を始めるとき、定石を重んじる傾向がある。
要は取扱説明書的な、理路整然たるプロセスに沿って物事を学習する。

「ねえ、きれいに開けるコツというか、方法はないかな」とぼくはSくんにたずねる。
Sくんは、ちょっと考えてこう答えてくれた。

「開けるときにさ、岩がきにありがとうって思うんだよ」

この答えを聞いたとき、正直、Sくんにからかわれているのかなと思った。
そういう抽象論ではなくて、ぼくは具体的かつ即効的な技術論を聞きたかったのだ。
おそらく、懐疑的なぼくの表情を見てSくんも何事かを察したのだろう。

「大丈夫、騙されたと思ってやってみて」とSくんがぼくをうながす。

ぼくはスプーン曲げをする少年のように岩がきを持ち、
「ありがとう、ありがとう、ありがとう」と呪文のように唱えて
岩がきにナイフを刺してみた。

すると、さっきまで何回刺しても開かなかった岩がきが、今回は一発で口をひらく。

「すごい」とぼくはつぶやく。
「でしょ。岩がきだって生き物なんだから」とSくん。

スーパーで買い物をする時、飲食店で食事をする時、
ぼくは食材が生き物であるという考え方をキチンとしないまま、
今まで生きてきてしまったなとこの時、恥じる思いがしました。

そして、販売開始の鐘が水木しげる記念館前に鳴り響きます。
後日「ゴールデンウィークフィーバー」と名付けられた華々しい行商の幕開けでした。
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文 佐藤 喬

2016年05月07日

献立紹介

【対馬の干物】長崎県・対馬

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のどぐろ、甘鯛(あまだい)、連子鯛(レンコダイ)

玄界灘で獲れる良質な魚を限りなく良い状態で加工するため、港近くに工場を構える
真心水産さん。
一つ一つの魚を職人さんたちが手でさばき、一枚ずつ丁寧に高品質な干物に仕上げています。噛みしめるほどに海の滋養が口の中に広がる絶品の干物です。

文 松本 隆宏
写真 幸 秀和