掲示板

2016年09月15日

物販紹介

【粗糖】鹿児島県・喜界島

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粗糖とは精製される前の砂糖で色は茶色、 まだ蜜が残った状態のものです。 サトウキビ、粗糖、精製糖(上白糖など) へと順に加工されていきます。収穫されたサトウキビは、畑の近くにある製糖工場へ運ばれ、サトウキビの搾り汁を煮詰め、不純物を除き、遠心分離機で蜜分を分けて結晶状態(原料糖・粗糖)にします。

写真 文
幸 秀和

2016年08月31日

お知らせ

臨時営業時間のお知らせ

9月1日(木)18:00〜22:00(L.O.21:00)
棚卸し作業のため、ディナータイムからの営業となります。
 
9月12日(月)18:00〜22:00(L.O.21:00)
ディナータイムから営業となります。

9月19日(祝)11:30〜14:00
        18:00〜22:00(L.O.21:00)
祝日のため営業となります。

9月20日(火)振替休業日


ご来店を予定されていた皆様には

ご迷惑をおかけいたしますが、
宜しくお願い致します。

2016年08月24日

離島入門

離島入門 第7回「拘り」

「こだわり」とひらがなで書けば馴染み深い言葉ですね。
漢字でこう書くんだ、と知ったのは大学を卒業してからでした。

「ねえ辻原さん、挨拶でも、勉強でも、何か一つでいい。
自分でこれは大切だと思うことを拘って続けて表現しなさい。
必ず、続けてよかった、と思う日が来るから。」

これは、私が社会人となった初めての日に当時の上司からもらった言葉です。

当時は今とは別の銀行の仕事をしていて、新たなことを覚えるので精一杯。
「拘り」 と聞くと、気難しい顔の芸術家が語っているイメージで、
あまりピンときませんでした。
どこかの会社の社長さんが、「仕事の前に掃除をするとやる気スイッチが入る」 と言っていた記憶があって、私は毎朝職場の掃除をすることにしました。
すると、 「お客さま目線だと椅子についた埃が目立つな」とか、「ここにこれが置いてあると仕事がしづらいな」などと、仕事のヒントがあちこちにあり、この視点は掃除を通してでなければ得られなかったのでは、と思います。

今の私にとっての拘りの一つ、それは、ビールグラスです。
「とりあえず生で!」と いう一言が表すように、ビールはお客さまにお食事の最初にお出しする機会の多い存在。
ビールは、時間が経つと大麦由来の酵素と脂質が反応して臭いが出てしまいます。なので、お店ではどんなに忙しくてもビールグラスは必ず丁寧に泡をつけて手作業で洗います。

とある金曜日、スーツのネクタイを少し緩めつつ解放された表情の男性が 3 名。
私が運んだビールを見て、

「おっ、ここはいい店だね。」と言いました。どういうことですか?と聞いてみる と、

「ビールはね、グラスを綺麗に洗ってないと泡が綺麗に出ないのよ。このビールはきめ細かい美味しそうな泡が出来てるでしょ。これはグラスを丁寧に洗ってる証拠なんだ。だから、ここはいい店だ〜はい乾杯!!」

私への説明もそこそこに既に心はビールに夢中のお客さまでしたが、何とも嬉しい気持ちになりました。

ちなみに、前職の銀行で2年間掃除を続けているうち、職場のお掃除のおばちゃんと仲良くなりました。始めは勤務時間前に掃除をしながら世間話をする程度でしたが、
ある日、私が働く時間帯にお客さまとして自分を指名して預金をしに来てくれたのでした。自分の中での拘りが他の人に届いた時、新たな世界が広がるものと思っています。

綺麗に洗ったビールグラスの向こうに、どんな世界が見えるのか楽しみです。

文 辻原 真由紀
写真 幸 秀和

2016年08月23日

行商日記

行商日記 第23回

出雲から国道9号線をひたすら走り、ぼくは離島キッチン号と京都で一泊することに。

ホテルに泊まろうかどうか迷った挙句、ぼくは離島キッチン号と共に初夜を過ごしたいという気持ちになり、京都をあてどなく走っているうちに着いた場所が「鞍馬山」。

話は変わりますが、ぼくは大学生の頃に47都道府県を野宿で旅したことがあり、
基本的には屋根があればハッピーという経験をしてきました。

その頃のことを思うと、離島キッチン号には屋根と冷蔵庫と冷凍庫が完備。
さらには水道やシンク、カセットコンロなどもあるので言うことなしでした。

深夜0時。
街灯ひとつない真っ暗な鞍馬山の山道わき。

あたりは木々がうっすらと見える程度で、車のヘッドライトを消すと完全な闇に包まれます。そして、言わずもがなですが、鞍馬山は牛若丸が武術や兵法を学んだとされる天狗の総本山。
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心霊現象や霊感などは全然信じていないのですが、鞍馬山の闇を目の当たりにした瞬間、ぼくの全身が一気に総毛立ち、「あ、これは天狗がいるな」と無条件に納得しました。

ただ、怖さや不安などの負の感情は一切芽生えず、むしろ、何か温かいものに包まれているような、柔らかな安心感が心に広がったのを覚えています。

深い森が広がる山道の脇に車を止め、ぼくは車内のキッチン通路に寝袋を広げました。そして、寝袋に身体を横たえ、車内の天井を見ていました。

すると、車の天井に「何か」が触れる音がします。

その音は、木の枝や葉が触れる音とは明らかに異なり、
例えるならば竹箒で車の天井をリズミカルに掃き清めているような音でした。

疑問を口にするまでもなく、おそらくは天狗が離島キッチン号に降り立ったのだと
その時は何の不自然さも感じずに、素直にその考えを受け入れることができました。

誰かにこの話を伝えたところで、変に思われるだけだろうからずっと言いませんでしたが、あれから7年経った今もなお、あの「何か」の音はリアルに思い出すことができます。

「結局、あの音は何だったんだろう?」

考えても答えは出ませんが、離島キッチン号との初夜を彩ってくれた不思議な音でした。

文 佐藤 喬
写真 幸 秀和

2016年08月16日

行商日記

行商日記 第22回

移動販売車を購入し、「離島キッチン」という屋号で行商販売をすること。
販売する商品は、海士町のものをはじめ全国の島の商材を取り扱うこと。

今回ぼくが海士町でプレゼンをするのは上記のような内容でした。

島の方からは「海士キッチン」や「隠岐キッチン」の方が良いのではというご提案をいただきましたが、将来的に全国の島同士で連携を図っていきたいという意向をお伝えし、また、上司の青山さんからも心強いバックアップがあったおかげで、プレゼンは想像以上にスムーズに進み、結果として事業のゴーサインを出していただきました。

ふう。

と、束の間の休息をはさんだ後、ぼくは頭に思い浮かぶ課題をまずは書き出します。

「どのような移動販売車を作るのか?」
「どこで営業をするのか?」
「保健所の許可をどうするのか?」

さらには。

「販売する商品は何にするのか?」
「商品の保管場所はどこにすればよいのか?」
「月の売上をいくらに設定するのか?」

大きな課題から小さな課題まで含めると、移動販売車を作成して
営業を開始するまでに全部で108もの課題がありました。

人間の煩悩の数と一緒の数字が出てきたことに、ぼくは意味なく満足し、
除夜の鐘のように、一つ一つ丁寧に課題を処理すれば何とかなるなと安心しました。

そして、3ヶ月後の9月27日。
ぼくは島根県出雲市のブルービーグルというお店で納車を待っていました。

完成した離島キッチン号は、ベージュを主体にしたシンプルなデザイン。
クロネコヤマトの宅配に用いられていたトヨタのクイックデリバリーという車を改造して、移動販売車に仕上げていただきました。
離島キッチン_移動販売車

よろしく頼むぜ、とぼくは心の中でつぶやき、そっと離島キッチンの車体に手を触れました。そして、出雲から東京へ向けて、ぼくは離島キッチン号を運転しはじめました。

写真 文 佐藤 喬

2016年08月04日

献立紹介

【真野鶴・学校蔵1号】新潟県・佐渡島

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「日本で一番夕日がきれいな小学校」。
そう謳われながら136年の歴史に幕を閉じた
旧西三川小学校が、佐渡にあります。

この廃校を酒造りの場として再生することを決め、
「酒造り」「学び」「交流」「環境」を4本柱とした
『学校蔵プロジェクト』が2014年にスタートされました。

佐渡産の酒米を100%使用した純米酒に
佐渡産の杉を浸すことで
木造校舎の木の温もりを表現した味わいです。

【学校蔵プロジェクト】
http://www.obata-shuzo.com/home/gakkogura0.asp

写真 文
幸 秀和

2016年08月04日

行商日記

行商日記 第21回

ぼくは離島キッチンの企画の説明をするため、久しぶりに海士町を訪れました。

崎地区にある「健康センター」の一軒家はすでに解約をしていたので、
ぼくはサミーラさんというスリランカ出身の方の家にしばらく居候をさせていただくことに。

今までの人生で、スリランカの方と一つ屋根の下で過ごしたことはありません。
日本人とでさえ初対面の方とは打ち解けるのに時間がかかるのに、いわんやをや。

文化や言葉の壁にはばまれ、サミーラさんにものすごく気を遣わせてしまうのでは
ないだろうかと、ぼくはまだ見ぬサミーラさんに申し訳ない気持ちで一杯でした。

が、しかし。
海士町の菱浦港で初めて出会ったサミーラさんはぼくにこう言いました。

「コンニチハ、変態ナル、佐藤サン」

おやおや?日本語は流暢に喋っているけれど、単語の使い方が間違っているのでは?
初対面の相手に「変態」と言う文化は日本にはないはず。いや、おそらくは世界にも。

そうか、分かった。おそらくイタズラ好きな誰かが、サミーラさんに「親愛」のことを「変態」とわざと間違えて教えたに違いない。

正さねば、これは一人の日本人として早急に正さねば。

「サミーラさん、こんにちは。変態という言葉の使い方が間違っていますよ」
「エ?ダッテ、佐藤サン、⚪︎⚪︎ノ話ヲ青山クントシタデショウ?」

以前、ぼくが若い方の青山くんに酔っ払いながら話していた内容を、サミーラさんは流暢な日本語でぼくに伝えてきました。うん、その話題であれば変態と呼ばれても仕方がない。

ぼくは初対面の相手に変態と言い放つ新しいコミュニケーションに対して、目から鱗が落ち(正しい使い方かどうかはわかりませんが)、見えない心の壁が音を立てて崩れ落ちていくのを感じました。そして、ぼくもサミーラさんに中学時代からの悪友のような親近感を覚え、この日を境に夜通し酒を飲む仲間になりました。
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恐るべし、海士町コミュニケーション。
翌日、二日酔いのまま、ぼくは離島キッチンのプレゼンに臨みました。

文 佐藤 喬
写真 幸 秀和

2016年08月04日

献立紹介

【米島酒造 星の灯(泡盛)】沖縄県・久米島

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久米島で昔から島民に愛されている米島酒造の「星の灯」。
島外にはまだまだ出回っていない貴重なお酒です。
香りが抑えめで後からあがってくるのが特徴です。

文 小林 理恵子
写真 幸 秀和

2016年08月04日

献立紹介

【島らっきょうの味噌漬け】沖縄県・久米島

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米島酒造社長の田場俊之さんとご親戚の久米島特産品開発の田場恵子さん特製。島で獲れたらっきょうを久米島味噌で漬けた泡盛に合う一品。

文 小林 理恵子
写真 幸 秀和

2016年08月04日

献立紹介

【海ぶどうのお刺身 】沖縄県・久米島

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久米島では海洋深層水で海ぶどうを養殖しています。正式名称は「クビレズタ」といいます。海洋深層水で育てられた海ぶどうは一年中温度管理が可能でミネラル豊富。
沖縄長寿苑さんで育てられたオーガニックシークヮーサー果汁を使った特製たれでお召し上がりください。

文 小林 理恵子
写真 幸 秀和