今月の島

長崎県・小値賀島

 九州本土から西へ、およそ50キロメートル。五島列島の北部に位置する小値賀は、佐世保港からフェリーで約3時間、高速船で約1時間半。博多ふ頭からフェリーで約5時間でアクセスできる。

 「小値賀」の由来は、遡ること約1300年前。奈良時代初期に書かれた『肥前国風土記』に、景行天皇が志式嶋(現在の長崎県 平戸市志々伎)の行宮にお見えになった際「遠くにあるが近くに見える」と申された記述があり、近島(値賀島)と呼ぶようになる。以降、第一の島を小近(小値賀島周辺)、第二の島を大近(仲通島、及びそれ以南の島)と称するようになった。現在では小値賀島のみ、当時の名前のまま呼ばれている。

 海中火山の噴火によってできた島は、平坦な土地を形成し、遠浅な海では、幕府に認められるほど海産物に恵まれています。その五島灘に面した島では、ブランド化されたイサキやタチウオ。サザエ、アワビなどが取引され、畑では肥沃で水はけの良い赤土と絶えず海から吹く潮風により、稲作をはじめ、落花生や実えんどう。アールスメロン、ミニトマトがすくすくと育っている。
 ほとんどの食材を島内消費している小値賀島は、お裾分けが盛んに行われています。余ったものを分けるのではなく、海の幸や山の幸など自然からいただく「福」を、お世話になっている相手に渡す。お福分けとも呼ばれる一つひとつの想いが、輪のように巡り巡っているのです。そんな小値賀島から分けていただいた、自然の恵みや郷土の味を存分にお楽しみ下さい。

長崎県・小値賀島の場所